やさしい実践 機械設計講座
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直線運動体の等価GD2

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設計において、実際に慣性を考慮しなければならない問題のなかには、回転体だけでなく、テーブル装置や台車・コンベア,リフトなど直線運動を行う装置に関したものも多い。

これらの直線運動を行う装置類であっても、その駆動はモータなどを含む回転装置となっているのが一般的であり、その速度、位置制御などは通常回転軸の制御によって行われる。

GD2は、本来回転運動を扱う場合に必要な概念であるが、本質的にはある慣性量を示すものであるので、適当な変換によって直線運動体の慣性量をGD2によって表わすことができる。

このような変換されたGD2を用いて、直線運動体の慣性問題を設計において検討することができる。

右図示すような、送りねじによるテーブル装置を例にとり、直線運動を行うテーブルの慣性を特定の制御軸(たとえばモータ軸)に関するGD2として求める場合を考えてみる。

つぎのように記号を定める。

W :テーブルの重量(kgf)
v : テーブルの移動速さ(m/s) [GD2]
M : モータ軸換算の等価GD2(kgf・m2)
n : モータ軸の回転数(rpm)

直線運動を行うテーブルの運動エネルギ E は、 このエネルギを、モータ軸の回転運動のエネルギに換算しても、その大きさはエネルギ保存の法則によって同一であるから、モータに[GD2]Mの大きさの回転体が取付けられているものと考えて したがって、等価[GD2]Mは、 上式によって、速さ v(m/s)で移動する重量W(kgf)の物体の慣性を、軸回転数 n rpm の軸に関する等価GD2 として換算することができる。

さらに式を簡単にすると、 もし、直線運動体の移動速さが、毎分当たウの移動距離 m/minの単位で与えられる場合は、

例) 送りテーブルの等価GD2

重量W=120kgfのテーブルが、速さ v = 0.8m/sで移動するものとする。

このとき駆動モータ軸の回転数が n : 1750rpmである場合のテーブルのモータ軸換算のGD2を求める。

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