銅、銅合金材料特性
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銅(Cu)
Ag"に次いで電気および熱伝導率が高い。また、展延性がよいので各種の伸銅品につくられている。
Cuは高温の還元性ふん囲気にさらされるともろくなる。 そのような用途に使うためにPで脱酸したのが脱酸銅であり,真空融解によって酸素含有量を0.006%以下にしたのが無酸素銅である。
Cuの機械的性質は,その純度や加工の状態によって異なる。
( 酸素を奪われる反応, 酸化数が減少する反応, 水素と化合する反応, 電子を受け取る反応。 CO、H2S、SO2、H2、HCHO(ホルムアルデヒド)などで満たされた環境が、還元性雰囲気です)
黄銅
黄銅(brass) はしんちゅうともいわれる
Cu-Zn系合金で銅合金のうち代表 的なもので、展延性などの機械的性質がすぐれ耐食性も大きいので機械部 品から日用品に至るまで広く用いられています。
黄銅の性質を改善するためにZnのほかにAl,Fe, Mn, Snなどの合金を 配合して得られる合金を特殊黄銅といいます。
Cu,Znだけのものを普通黄銅といいます。 Zn 30%以下の組織だけからなる黄銅は七三黄銅とよばれ、やわらかく展延性に富むので 冷間加工に主として用いられる。
冷間加工した材料を室温付近で放置すると、経年変化を生じ黄鋼管,黄銅棒が使用中や貯蔵中に割れることがある。
この現象を時季割れ(seasoncrack) とう。 黄銅鋳物は青銅鋳物に比較して強さ,かたき,耐食性などの点で劣るが,被削性,鋳造性がよく各種機械部品,配水用金具,建築金具などに使われる。
1種および5種は丹銅(Zn10%程度の黄銅)系であり2-3種は黄銅系で一般機械部品など強さを必要とするととろに用いられる。
特殊黄銅
Mn黄銅これはMn青銅ともよばれ,六四黄銅にMn,Fe, Al, Ni,Snなどを加えた高力黄銅(hightensile brass)で、海水の侵食によく耐えるので推進器,舶用機関の部品などに用いられる。
Sn(すず)入り黄銅
黄銅に少量のSnを加えると引張強さやかたさが増すが、伸びが減少する。七三黄銅および六四黄銅で1%前後のZnをSnで置き換えたものをネーパル黄銅(navalbrass),アドミラルテー黄銅(admiraltybrass)といい,耐海水性がよいので舶用機械や復水管に使われる。
Al入り黄銅
黄銅にAlを加えると結晶粒が微細になり耐食性がよくなるので,七三黄銅やアドミラルテー黄銅に代わって復水管の材料として使われている。
引っ張り強さ44-55kg/mm2,伸び40-60%に達する。
Pb(鉛)入り黄銅
黄銅に2%前後のPbを加えると固溶しきれないPbが強さや伸びを減少するが切削性をよくする。
この系統に属する合金についてjISでは快削黄銅棒, 鍛造用黄銅棒, 鉛入り黄銅板(条・線)などを規定している。
Fe入り黄銅
黄銅に1-2%のFeを加えると結晶粒を徴細化し強さを増すが伸びを減じない。六四黄銅に1%前後のFeを加えたものをデルタ・メタル(deltametal),七三黄銅に2%のFeと少量のSn,AIを加えたものをジュラナ・メタル(duranametal) という。
青銅
青銅(bronze)は黄銅と同じく代表的な銅合金でCu-Sn系合金である。
青銅は機械的性質がよいうえに耐食性・耐摩耗性・鋳造性がすぐれており,鋳物として使用されるととが多い。
Cu-Sn系合金を普通青銅, これにAI,Si,Mn, P, Niなどを含む合金を特殊青銅という。 ただし,特殊青銅の中にはSnを含まないものもある。
普通青銅
機械用青銅は砲金(gunmetal)ともいわれて近代製鋼法が発明されるまではもっぱら砲身の製作に使われた。
引張強さ,伸びも大きく耐食性,耐摩耗性に富むSn10%程度の合金であったが, 最近ではZnを2%程度加えて鋳造性をよくしたものが軸受,歯車,弁,フランジなどに広く使われている。