配管
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配管
配管のコンダクタンス 配管についてもコンダクタンスの考え方を適応して流量特性を考えることができる。
管内径d[mm]、管長さ L[m]の配管の有効断面積 S[mm2]は次式で求められる。
実験的係数のλ[一]は管摩擦係数といい、
実際の使用上はグラフデータより判断するとが便利である。
鋼管配管の場合には継手の影響が大きく考慮する必要があるため、鋼管配管用管継手の相当直管長さグラフから継手の相当直管長さを求めて、配管長に加える。
(配管長) L =(配管の実長)+(相当直管長さの総和)
樹脂チューブ 有効断面積 鋼管 有効断面積
コンダクタンスの合成
空気圧システムはバルブ、継手、配管など複数の機器が接続されて構成されるので、ある配管系の総合能力を構成機器のコンダクタンスの合成値として把握するのが便利である。 圧縮空気の流量・圧力降下などの算出に用いられる。
1)合成の計算
直列接続と並列接続に分け、コンダクタンスC1、C2、C3 ...の合成値 C [dm^3/(s・bar)]は、次の簡易式で求められる。 直列接続(圧力降下が小さい場合)
並列接続
2)システムの合成
典型的な例を図に示す。 同じコンダクタンスを2つ接続すると合成値は1つの場合の約8割に減少し、
2:1のコンダクタンスの機器を2つ接続すると合成値は小さい方の約9割に減少するというような性質である。
システム構成を有効断面積から考慮すると、直列のうち、一番小さいコンダクタンスを持った機器をマークすることがポイントになる。
また接続する機器数が増加すると、合成結果は小さくなる。
空気圧システムの多くはこの直列接続である。
例1 コンダクタンス1.8dm^3/(s・bar)と2dm^3/(s・bar)の機器を直列合成したときの合成値は となる
例2 シリンダの応答を改善するためには、どの機器を改善すれば最も効果が大きいか。
このシステムではコンダクタンス最小の速度制御弁が機器の中で一番小さな 有効断面積である シリンダの応答はこの合成値に関係するので、速度制御弁を変更することがシリンダの動作改善に最も有効になる。
となる。
空気圧配管の圧力降下
空気は油などに比較して格段に流れやすいが、やはり粘り気を持っている。
このため配管の中を流れるときに摩擦抵抗が生じ、圧力が降下する事になり、その割合は流量の値や配管内面の粗さによって異なる。
またティーによる分岐やエルボ等の曲がり部などいずれも圧力降下を生じるため、注意が必要である。
システムを構築する場合、フィルタや他の機器によって圧力降下を生じるが、配管部分の降下も考慮しておかないと末端で必要とする圧力を確保できない場合が生じる。
特に供給配管に用いられる配管用SGP(スケジュール40鋼管)については、管の内径と管の長さから圧力降下を直接求める形の次式が便利である。
これは圧力降下がそれほど大きくない亜音速流れ の範囲に適用する。
Lには、管継手などの相当有効長さを加算する。
式の係数 2.466 X 10^3 / d^5.31 式の係数を下表に一覧にする
例1 鋼管2B(50A)、長さ100mで上流側圧力0.7MPa、流量15m^3/min(ANR)のときの下流側圧力は 表より 係数 2.466 X 10^3/ d^5.31 は 1.740 X 10^-6 = 0.0489MPaとなる。
例2 鋼管1B(25A)、上流側圧力0.5MPa 、流量 5M^3/min (ANR) を流す場合 長さ10mあたりの圧力降下は 係数 2.466 X 10^3/ d^5.3は 5.505 X 10^-5 = 0.023MPaとなる。